RLGlogo2

11. 簡易定量全身オートラジオグラフィーの提案

11.4 各製薬企業に受け入れられるシステム

 WBA切片各臓器の厚みは切片作成時のマイクロトームの設定厚み(m)のほかに凍結乾燥切片を作る条件によって微妙に変動する.Table 1には根本ライフサイエンス研究所と興和研究所のSOPで作成されたコールドWBA切片各臓器のmg/cm2/mmの値が表示されている.両者のSOPの詳細は知らないが,前者では2昼夜,後者では1昼夜凍結乾燥しているそうである.筆者はWBAについては全くの素人である.各製薬企業に受け入れられる,次のようなシステムを提案する.
 各製薬企業に受け入れられるシステム
 ある研究機関が,WBAの専門家集団で決めたSOP(authorized SOP)に従ってコールドWBA切片を作成し,C-14平面線源で各臓器のmg/cm2/mmの値の表を作成する.厚み画像を記録し,希望者には画像データを頒布する.
 各研究所はこのauthorized SOPに従ってWBA切片を作成する.マイクロトーム設定厚み(m)と各臓器のmg/cm2/mmの値から自己吸収を補正する.表示されていないところは,前記の画像データから厚みを推定する.

 このシステムによれば,authorized SOP に従って作成されたWBAデータはより定量的に論じられるのみならず,研究所間のデータを相互に比較できるのではと考えている.
   
章の目次へ 次へ

Home

略字表